小説家になるためには, 様々な手段がございます。

ですが, 多くの小説家は「文学新人賞」を通り, デビューとなります。

そのため, 「文学新人賞」について勉強していきたいと思います。

そして, 「文学新人賞」の中でも特に, 有名な5つの文学新人賞について, 選考委員のコメントから考察していきたいと思います。

どんな小説を書けばいいのかヒントになれば幸いです。

2019年度, 2020年度 文学新人賞

文学新人賞-選考委員からのヒント―

文學界 新人賞

まずは, 文學界の新人賞です。

以下に「一言コメント」の抜粋を紹介いたします。

 

―東浩紀

批評家としてこの席に座っているのが嫌になるような、そんな醜い嫉妬を駆り立ててくれる新たな才能の登場を心待ちにしている。

 

新人賞では, 主に今までにない書き方や今までにないストーリーなどが評価されるという一説があります。

「こんなアイデアがあったのか」そんな作品が求められますね。

 

―円城塔

自分の書いた小説が古典と並んだときにどう見えるのか、現代の他の小説と並べたときにはどうか、他のジャンルからはどう見えるのかを確認しましょう。

 

自分の書きたいと思うものこそ, 視点が1つになりやすいです。

広い視野で作品を見るのもいいかもしれません。

そして, 古典というものは, 現代の基礎であり, 偉大な文学作品です。

参考にするのは, とても良いことだと思います。

私は「ドン・キホーテ」を参考にしております。

 

―川上未映子

見えるもの・見えないもの。語りえるもの・語りえないもの。生きている・生きていない。ここ・どこか。死んでいる・死んでいない。知っているもの・知らないもの。在る・無い。文学はそれらの両端を行き来する、なんかの玉。

 

文学というのは, 説明をしたり, 答えを道びだすものではありません。

謎を提示するものです。

とどこかで見たことがあります。

1つの概念には, コインの裏表です。

そういう視点で書くのも面白いかもしれません。

 

―長嶋有

すべて新人賞のおかげ、新人賞サイコー。ケッサク小説のご応募、どしどしお待ちしてまーす。

 

少しユニークなコメントで好きです。

長嶋さんが言いたいのは, ここは, 登竜門です。

新人賞はスタートで, あなたの人生を劇的に変えてくれるものです。

挑戦しましょう!

といったところでありましょうか。

 

―中村文則

ただあなたの文学を、全力で小説に込めればいいです。シーンなどあなたが変えてしまえばいい。

 

村上春樹は「小説に自分を落とし込んで, 書くのです」と述べました。

小説は, 創造的なアイデアから来ますが, 自分を書く気持ちで書くのもいいかもしれませんね。

 

・新潮新人賞

―大澤信亮 (オオサワ・ノブアキ)

ここに立つために支払った代償のすべてを賭けて読む。

 

たくさんの応募がある新人賞だと「読んでくれないんじゃないか」と不安になるかもしれません。

そもそも, 人生の大切な時間を使って書いた様々な作品を私も読んでみたいものですね。

 

 

―小山田浩子 (オヤマダヒロコ) 

どんなに壮大でもささやかでも荒唐無稽でも過去でも未来でも、なにかの現実が描かれていてほしい。

 

「現実が描かれていてほしい」

この言葉は, 何かヒントがあるかもしれませんね。

解釈は, 様々ではありますが, あなたはどう受け取るかは重要ですね。

 

―鴻巣友季子 (コウノス・ユキコ)

遠い彼岸に架けられない橋を架けようとする小説、自分がだれだかわからなくなるような小説を読みたい。

 

私は太宰治の「人間失格」を思い出しました。

自分って何なんだ?人間って何なの?

そんな印象的な作品だと優秀賞ととるでしょうね。

 

―田中慎弥 (タナカ・シンヤ)

田中一人を騙せないようではどうしようもない。田中一人を騙しているようでは心許ない。

 

読者の期待を守りながら, 読者を裏切る, という言葉を思い出しました。

つまり, 読者をあっと驚かすような内容を求めているということです。

そして, 田中さんは, 騙されやすいようです。

 

―又吉直樹 (マタヨシ・ナオキ)

生まれたときから作家になることを義務づけられていた人など存在しない

 

作家は誰でもなることができるし, 書く権利がある。そして, 作家になるために生まれてきた人などいないということでしょうか。

又吉さんらしい感じを受けます。

誰にだってチャンスはあります。

 

・群像

―柴崎友香

世界と言葉とのはざまで今書かれようとしているそれが、これからの「小説」を更新していくと思うと、静かな高揚を感じます。

 

文学で世界をどう表現するのか, どんな言葉で表現するのか,

とても基本的なようで, とても難しいことですね。

 

―高橋源一郎

「それ」を書きたいと思い、実際に、書き始めた時から、応募者のみなさんとわたしは、書くという事業を共にする同志だ。

 

何だか勇気づけられますね。

何か書きたいという衝動に駆られたときから, あなたは作家である

と言われているような気がします。

 

―多和田葉子

たとえ作者の意図を越えてしまう何かが執筆の途中で生まれてきても破滅しないだけの余裕がその小説にあるとしたら、それは数多くの言語で書かれた数多くの古典に支えられているおかげではないかと思う。

 

古典という言葉は2回目ですね。

書いている途中で「こういう設定の方が面白いかもしれないな」と感じるときありますよね。

その発想が自由に表現できるのであれば, それは古典という基礎に支えられているおかげだということでしょうか。

古典の大切さは偉大なようです。

 

―野崎 歓

正体不明の新人として書くという目の眩むような自由を存分に味わってください。

 

今までにない小説を書こうと新人賞に応募することってとても自由な表現ですよね。

その自由を今の内に楽しんでくださいということでしょうか。

おそらく, そう言いたいわけではないんだろうと感じますが,

自由な発想はずっと大事にしたいものです。

 

―松浦理英子

知性ある獣となって獣道を切り拓くように書いてほしい。

 

獣道とは, 人の通った後のない道のことを指すかと思います。

人の書いたことのない小説を切り開いてくれと言っているように感じますね。

それとも, 我々が獣そのものであるのだと伝えたいのでしょうか。

 

・河出書房新書 新人賞

──磯﨑憲一郎

新人賞を受賞して、小説家としてデビューするということは、自己実現のようであって自己実現ではない、実現するのはあなたではなく小説なのだ

 

考えさせられますね。

新人賞を受賞することは, あなたが評価されたのではなく, あなたの作品が評価されたのだと。

満足してはいけませんよね。

飽くまでスタート地点ですからね。

ずっと覚えておきたい言葉です。

 

──島本理生

書き続けられる、書き続けるしかない切実さを内包した作品に出会うことを期待しています。

 

私には難しい表現です。

書き通づける切実さ…

誰か解説してください。。。

 

──穂村弘

作品を現実の似姿ではなく言葉の塊として捉え、そこで何が起こっているのか考えてみたいと思います。楽しみにしています。

 

本場の文学という感じが致します。

言葉の塊ととらえる…。

文学とは, ストーリーだけの評価ではないんですよね。

その言語表現が美しいのかどうか, そんなところも文学だと思います。

それが何が起こっているのか考える, その意識で執筆することもまた大切だと感じました。

 

──村田沙耶香

何かを真摯に突き詰めた作品は、小説という言葉を拡張してくれるのだと思っています。

 

突き詰めた作品。とても大切だと感じました。

小説は, 何かを伝えるためでなく, 何かを隠すために書くのだ。という言葉があります。

その何かを突き詰めると, 自然と言語表現が出てくる。

これは, 多くの小説家の共通点かもしれないなと感じています。

 

・第44回すばる文学賞

―堀江敏幸

 書き手の気持ちの壁を越えて眼の前にあらわれた「小説」との対話を, 楽しみにしています。

 

小説を読んでいると迷子になることありますよね。

ちょっと何を言っているのか分からないかもしれませんが, 一体何を読んでいて, 何を知らせれるのか, いわゆる疑問がたくさん生まれてくることがあるんです。

そして, その疑問がどこに行くのかわからず, 迷子になってしまうんです。

その疑問, 言い換えれば, 壁を乗り越えると, 快感が生まれる気がします。

そんな小説の対話, 書いてみたいですね。

 

―岸本佐知子

 醜くても変てこでも臭くてもかまいません。頭の中の, そんなものを見せてください。

 

頭の中をそのまま出す, そう言っている気がします。

どんなに非常識で, 非人道的であれ, それが文学だと感じますね。

それを適切に表現できる力が小説家の力かもしれませんね。

 

―川上未映子

 あなたの作品にしかあらわれない角度や光景を読ませてほしい。それはあなたが描かなければ存在しない世界のありさま。

 

書かなければ, 存在しないのと一緒ですよね。

多くの文学家は, 自伝的小説やエッセイなどで自身のお話を書いたりしますよね。

あなた自身を表現する欲求は誰にだってあります。

それを表現するのか, 隠すのかは小説家次第ですが。

できれば, 表現してほしいと私は思いますが…。

 

―金原ひとみ

 なんか面白いものかけちゃった。そんなノリで送ってください。

 

小説家の中には「誰にだって小説家になれる」なんて言う方もいます。

新人賞ってすごく高い壁に感じるものですが, もっとハードルを下げるのも大切なことかもしれません。

 

―奥泉光

小説なるものの通念に捉われぬ「文」の力の貫徹であり, 「なんだこれは?」と読者に呟かせるような作品を書くことだ。

 

私が好きな作品の多くは, 読み終えた後にこう感じます。

「私は一体何を見ていたんだ。」

この感覚は好きです。

そして, とても印象的になっていきます。

「なんだこれは?」

それが文学かもしれません。

 

以上です。

本で選考委員に合わせて自分の小説を見失わないほうがいい

というものを見ました。

自分が書きたいものを書くことが新人賞かもしれません。

ですが, 何かのヒントになれば幸いです。

 

 

引用:

文學界:https://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/bungakukai_prize.htm

新潮社:https://www.shinchosha.co.jp/prizes/shinjinsho/

群像:http://gunzo.kodansha.co.jp/awards

河出書房:http://www.kawade.co.jp/np/index.html

すばる:http://syousetsu-subaru.shueisha.co.jp/award/

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